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2021

『才能』3年 赤津慶志朗

何を考えているのかいまだに読めない秋吉さんから回ってきました。どんなブログを書いたのか想像もつきませんがとても楽しみです。


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「才能は開花させるもの!センスは磨くもの!」

「ところで平凡な俺よ、下を向いている暇はあるのか?」


週刊少年ジャンプの『ハイキュー!!』の中のセリフだ。自分がラクロスをする時に常々心に留めている言葉である。この2つをきちんと受け止められるようになるまでの変遷を書こうと思う。


大学1年のおわりくらいまで、自分は周りと違う、才能のある人間だと本気で思っていた。


どこか鼻につく人間だったと思う。環境の偶然の重なりで、普通の人は中学生で卒業するような思考をこじらせていた。

中高の部活、受験、塾講師のバイト。どれもなんとなくでうまくいっていた。うまくいっている気がしていた。うまくやっていると思い込んでいた。努力しなくてもできるんだと思いたかったのかもしれない。


ラクロスも最初はそうだった。


最初にもらったクロスがものすごくひっかかりクロスだったおかげで、シュートが速かった。やっぱり自分は才能がある。ちょろいな。そう思った。


でも当然そんなに甘い世界ではない。同期は多いし、ほとんどが努力していた。あっという間に自分は最下層に転落した。新人戦で出番はなく、ただベンチでチームが負けていくのを眺めていた。泣かないと本当にチームから取り残されるような気がして、必死で感情を作って泣いたのを覚えている。


1年生の冬になって、先輩との合同練が始まったわけだが、自分の想定と現実が全く噛み合わなかった。できないことをできると盲信して努力しないから当然の話であるが、当時の自分にはそれが理解できなかった。

ちょうど塾講師のバイトで担当していた生徒たちの受験が終わって、生徒からの合格報告が日々続く幸せのなか、ラクロス部を辞めた。才能のなさを日々突きつけてくるラクロスの練習が嫌になった。評価してくれる、才能のある塾講師に大学生活を捧げよう。そう思った。


でも、塾講師の才能なんてなかった。


なんとなく学歴があって、1年目だったから周りが手伝ってくれて、うまくやれていると錯覚していただけだった。


そうして初めて今までずっと目を背けてきた、「平凡」の二文字が重くのしかかってきた。努力から逃げるために、才能のある自分の幻想を作り上げてきたことに気づいた。


幸にしてラクロス部の同期や先輩方が復帰を促してくれて、受け入れてくれた。コロナで全体練習が長くストップしていたこともあってBリーグには主力として出させてもらったが、個人として全く結果は出せなかった。しかし平凡な自分に下を向いている暇はなく、幻想ではない本当の「才能」を開花させるため、努力を重ねる日々である。救ってくれたラクロス部に恩返しをするため、必ずや活躍することを宣言する。



最後に、自分はすごく周りに影響されやすい人間だと思う。本の栞は『花束みたいな恋をした』の半券になったし、伊坂幸太郎さんの『残り全部バケーション』を読んだあとしばらくは迷惑メールを全部読んでいた。TikTokのコメ欄を読むとすぐにその動画への感想はそれになる。そんな自分が2年間ラクロス部で過ごしてきたわけだが、本当に良い影響を受けてきた。当たり前に表でも影でも努力を重ねる同期や先輩方を本当に尊敬している。新入生にはぜひ、ラクロス部の空気を直に感じてみてほしい。




次は、スタバの爽やか店員という表の顔でプライベートを包み隠す三日市君です。スパーズのことを書いているという予想は9割9分当たるでしょう。


3年MF #22 赤津慶志朗

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